
AG90+CU10
この数字はTADPOLEの象徴そのもの。
ある銀職人が考えた。
「銀のピックでギターを弾いたら、カッコイイじゃないか。」
当然キャストで吹いたAG925では、ヤワ過ぎて使い物にはならない。
彼は2tプレスで(!)抜く事にして型を起した。
取引先の地金屋さんに相談したら、そこの窓口の担当者が言った。
「割がねを銀90と銅10にしたら、モつんじゃないかなあ。」
特注の地金とプレス型、そして生まれたのがこのピック。
少しでもシルバー・アクセに携わった人ならわかると思うけど、
普通やりません。(笑)
当初ネット上でこのピックが販売された際のキャッチ・コピーが
「ピック・ガードがきれい過ぎて恥ずかしいと思っている方に是非。」
これ最高です。
普通デメリット表示で出すべき所をこの台詞。
遊び心ってこれだと思った。
異様に手間が掛かったこの商品は、販売スタート後、程なく
スタッフに怒られて生産中止になったそうで、
残された幻のピックの、磨きを残した半加工品は、
TADPOLEが、頼みに頼み込んで全部引き取った。その面白がりの精神と共に。
引き取った後、ようやくなんとか仕上げた
限定50枚の演奏可能なシルバー・ピックのド真ん中、
ブランド・ロゴと共に刻印されている素材表記
AG90+CU10
ここにTADPOLEの精神の根本がある。
その境地に至る道は未だ遠くても。
上記の文章および画像は、’06のHP立ち上げ当初からアップされていた文章。
その頃は未だBlogを始めてなかった事もあり、こうしたプロダクツに関わる
エピソードや、ブランドとしての思い等を語る場がなかったので、
「Monologue」と題し掲載していたものです。
かなり長期アップされていた事もあり、
’09のHPリニューアルを機に削除していたのですが、
後々、各方面から在庫の問合せを受けたり、
「面白かった。」と感想を頂く事が多く、未読の方々に向けて、
また自らに向けて、繰り返し閲覧出来る様にすべき内容だと考え
再録に至ったものです。
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